■S:今日の聖書の言葉
テモテへの手紙第一2章4~5節(雅歌3章)

★神は、すべての人が救われて、真理を知るようになるのを望んでおられます。神は唯一です。 また、神と人との間の仲介者も唯一であって、それは人としてのキリスト・イエスです。

■O:今日のコラム
この手紙はパウロから彼の霊的息子であるテモテへ宛てられた手紙です。テモテのことを、パウロはコリントの教会への手紙の中で次のように語っています。

「テモテは主にあって私の愛する、忠実な子です。 彼は、私が至る所のすべての教会で教えているとおりに、キリスト・イエスにある私の生き方を、あなたがたに思い起こさせてくれるでしょう。」(Ⅰコリント4:17)

パウロがそうであったように、テモテもまた「キリスト・イエスにある生き方」を人々に思い起こさせる証し人である、とパウロはテモテのことを紹介しています。

このテモテへの手紙の中において、パウロはテモテに、「キリストの証し人としての生きる」その生き方、証し人の歩みがいかなるものであるかを教えています。それをふまえつつ、今日の御言葉を見ていきましょう。

今日の箇所は、詳訳聖書では以下のように記されています。

「神は、すべての人々が救われて、神の真理をますます明確に悟り、知るようになることを、望んでおられるのです。その真理とは、神は唯一であるということ、そして、神と人との仲立ち人も唯一、すなわち人間キリスト・イエスである、ということです。」(Ⅰテモテ2:4-5)

神は、すべての人々が救われることを望むのと同時に、すべての人々が「神が唯一である」ということ、また「救い主が唯一である」という真理を悟ることを願っておられるのです。

私たちの主が神であり、ただひとりである、という真理。シンプルで、誰もが「そりゃそうだ」と思うことでしょう。しかしながら、自分たちの歩みを振り返る時、あらゆる領域でいかに自分自身が「神」となっているかを気付かされるでしょう。物事や周りの人々に腹を立て、それらを批判する時、自分独自の「善と悪」で物事や人を判断しています。それはまるで自分が、義の審判者である神の働きにとってかわっているようです。

思うように物事が進まない時、思いがけないことが自分に起こる時、願っているものが手に入らない時…etc あらゆる場面で人は「神様、なぜですか?!!」と天に向かって詰問します。そのような時、主が主であることを、人は忘れているのです。

「私たちの神は、 天におられ、その望むところをことごとく行われる。」(詩篇115:3)
「主は望むところをことごとく行われる。天で、地で、海で、またすべての淵で。」(詩篇135:6)

神が神であられることを、悟り、神を恐れ敬うならば、神が御心のままになされることに、どうして人は反発し、神に失望し、信仰を失うことがありえるでしょうか。

これは決して、私たちの気持ちや感情を無にさせて、苦しくても理不尽に絶対服従しなければならいというわけではありません。私たちの神は信頼するに価するお方だからです。

「あなたは悪を喜ぶ神ではなく、わざわいは、 あなたとともに住まないからです。」(詩篇5:4)

主はわざわいではなく、私たちの最善をいつも願われるお方です。ですから、あらゆることを安心して委ねきり、信じ切ることが出来るのです。

「初めに、神が天と地を創造した。」(創世記1:1)

創世の初めからおられたお方、この天地宇宙を造られた方は唯一です。ユダヤ人にとって、この創造主が神であるということは揺るがぬ真理であり、私たち異邦人が抱くような「果たして神はおられるのだろうか?」といった疑問、神がいるのかいないのか、といった疑問は問題外だそうです。ユダヤ人たちは、神が神であるという信仰のゆえに、国を失い世界中に散り散りになった長い年月の中でも信仰は途絶えることなく、神の民として存続してきました。

私たちの救い主も唯一です。十字架の愛によって、私たちは買い取られた身分です。買い取られた者が、命を捨ててまで愛し買い取ってくださった方のために、その御心の願われる通りに生きていくのは、当然ではないでしょうか。

キリスト・イエスにある生き方、キリストの証人としての歩み、私たちの人生の中であらわされるべき真理。それは神がどこまでも神であられるということ、そして、私たちの救い主はイエス・キリスト唯一であるということです。それを今日、心に刻みましょう。

「聞きなさい。イスラエル。主は私たちの神。 主はただひとりである。」(申命記6:4)

■A:考えてみよう
私たちは「神様は私に何をしてくださるのでしょうか?」ということばかりを主に問うてきました。けれども、今日からは「神のために私に何ができるでしょうか?神のために私はどのように生きていくべきでしょうか?」という祈りと願いをもって、キリストの証人としての歩みを共に全うしていきましょう。

■P:祈り

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 みちる 】

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