■S:今日の聖書の言葉
ヘブル4章15-16節(ヨブ33章)
★私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたのです。ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。
■O:今日のコラム
(祈りの最後に「おまけ」でヘブル書の要点をまとめておきました。古い契約と新しい契約を比べる参考になれば幸いです。ただし、堅い肉注意!よく噛んで食べてください。)
今日の箇所ですが、
おりにかなった助けの「おりにかなった」は多くの英語訳では、in time of needで、一番必要な時、という意味です。原語では、ユーカイロス、good timing で、良い機会。
良いときも、困ったときも、いつでも、ちょうどよいタイミングで、神様が一番ふさわしい助け、恵みを与えてくださる、という素晴らしい素晴らしい約束です。
どこで、この「ちょうど良いタイミングの一番ふさわしい助け」がいただけるのかというと、「恵みの御座」です。王なる主がおられるところ。
教会や祈りの家は、もちろんですが、もし、私たちが職場や家庭や学校で一人であったとしても、イエス様の血潮を通して祈りと賛美、礼拝(声に出せない場所では心の中で)をもって主の御臨在に入るなら、そこが恵みの御座なのです。(教会や祈りの家に行かなくてよい、ということではありません。行きたくても行けない時、という意味です。)
「まとめ」に書きましたが、古い契約はキリストによる新しい契約に取って代わられました。しかし、古い契約は、新しい本物の契約の「写し」「影」(コピー)なので、古い契約から、新しい契約の原則を見つけることができます。
古い契約の時は、大祭司が「必ず」動物の生け贄の「血」と、「香」をたずさえて、第二の垂れ幕を通って、至聖所に入り、契約の箱の前で、主と出会いました。そこが、神様が定められた、神と人とが出会う場所、神が人に語って下さる場所だったからです。
出エジプト25:22わたしはそこであなたと会見し、その『贖いのふた』の上から、すなわちあかしの箱の上の二つのケルビムの間から、イスラエル人について、あなたに命じることをことごとくあなたに語ろう。
「血」は、贖いのふたの上と前に振りかけるため。(ケルビムは贖いのふたを見つめていました。)(レビ16:14-15)
「香」は、その煙が雲のように「贖いのふた」を覆うため。(レビ16:13)
新しい契約に生きる私たちは、イエス様の血と祈りの香を携え、キリストの肉体という垂れ幕を通して(ヘブル10:20)、主の恵みの御座に近づくことができます。
古い契約では、香から出る雲があかしの箱の上の「贖いのふた」を覆うようにしましたが(レビ16:13)、私たちが祈りをささげ、主の御臨在、栄光の雲が、私たちをおおってくださり、キリストの血の注ぎを心に受ける時(ヘブル10:22)、そこで主が語ってくださるのです。
この時、私たちは、自分は足りない、不十分だと思いますが、だからこそ、私たちの弱さに同情してくださる、憐れみ深い大祭司、イエス様がいてくださることが恵みなのです。
「ヨハネ6:63いのちを与えるのは御霊です。肉は何の益ももたらしません。わたしがあなたがたに話したことば(レーマ)は、霊であり、またいのちです。」
私たちには、いのちを与えるイエス様の言葉(レーマ)、御霊が、今日も必要です。
この命、御霊の言葉、レーマを、弱い私たちでも受けることができるように、イエス様が恵みの御座への道となってくださいました。
このことをヘブル書(聖書全体もですが)は、繰り返し繰り返し教えようとしてくれているのです。
■A:考えてみよう
私は今日、神様の御口から出るいのちの言葉、レーマをいただいただろうか。
■P:祈り
イエス様。私たちのために新しい生ける道を設けてくださって、ありがとうございます。
イエス様が、ご自分の聖い命という、想像もできないほどの高価な代価を支払って買い取ってくださった父なる神様への道を、心から感謝して受け取り、この道を通って、感謝と賛美、信仰の祈りをもってお父さんの御座に大胆に近づきます。
今日私に必要な助けを与えてくださることをありがとうございます。
イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン
【おまけ】
ヘブル書ポイント
「最初の契約」
神様は最初にユダヤ人を選び、
・祭司職(レビ族から出る祭司=神様に仕え、一般の人々に仕え、神様と人々との間を仲介する)を任命し
・幕屋(モーセの幕屋=礼拝する場所)で仕えさせ
・動物の血をささげさせ
・それに、契約の印(動物の血による契約の血、肉体の割礼と安息日)
と、
・この契約に加入するユダヤ人全員が守らなければならない、ユダヤ教の律法(十戒とその他の律法=神様の願う礼拝と生活のマニュアル)
これらの契約セットを与えて、この契約にユダヤ人を加入させ、この契約の中で生きる彼らを特別に祝福し、このユダヤ人を通して、すべての人を祝福しようとされた。
しかし、人間にはだれもーー選ばれたユダヤ人たちでさえ、この契約を守り切る事が出来なかった。
そこで、神はこの最初の規定(神様とユダヤ人との間に立てられた最初の契約セット)を廃止され、(ヘブル7:18、10:9)
今度は、御子イエス・キリストを送り、十字架に架け、よみがえらせ、キリストを信じる人々と「新しい契約」を結ぶことにされた。
「新しい、さらにすぐれた契約」
・キリストを大祭司として任命し(キリストはレビ族ではない)
・手で造った聖所ではなく天そのもの、人間がもうけたのではなく、主が設けられた真実の幕屋である聖所で仕えるようにされ
・動物のいけにえではなく、キリスト御自身の血を捧げられ(傷のない御自身をとこしえの御霊によって神におささげになったその血)
・新しい契約のしるしを与え(聖餐式、聖霊による証印=心の割礼、主の臨在にある平安、安息)
・新しい戒め、律法を与えられた(キリストの愛にとどまり、キリストが私たちを愛されたように互いに愛し合う)
そして、ヘブル書のキーワードは、「さらにすぐれた」。
前の契約には人間を救う(罪や、あらゆる中毒、罪責感、病気や呪い、死からの救い)力はなかったが、新しい契約は、「さらに優れた」契約(さらにすぐれた大祭司=仲介者、幕屋、いけにえ、律法)で、いのちを与える力があり、これによって、私たちは、完全に救われるという素晴らしい約束。
ヘブル書はヘブル人=ユダヤ人に宛てた手紙で、ユダヤ教の律法を知っていることを前提に書かれているので、日本人(異邦人)の私たちには難しいのです。
しかし、この書も、神の言葉であり、ユダヤ人だけでなく、異邦人にとっても、信じるすべての人にとって非常に重要な信仰の土台が説明されていますから、読み方を身につけて、ここに書かれている素晴らしい真理をつかんでいきましょう。
【 ともこ 】
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