■S:今日の聖書の言葉

サムエル記 第二 13章1節(サムエル記 第二 14章)

★ その後のことである。ダビデの子アブシャロムに、タマルという名の美しい妹がいたが、ダビデの子アムノンは彼女を恋していた。

■O:今日のコラム

今日の聖書の箇所は、韓流ドラマや火曜サスペンス劇場に出てきそうなほどに、ドロドロの人間模様が描かれています。

登場人物は主に3人。ダビデの息子のアブシャロム、妹のタマル、そして異母兄弟のアムノンです。このアムノンが、妹のタマルを好きになってしまうという禁断の恋模様が描かれています。

そこで、アムノンの恋煩いに割って入ってきたのがダビデの兄弟であるシムアの子ヨナダブと言う人です。

彼は非常にずる賢い人で、アムノンに「そんなにタマルのことが好きなら、仮病を使ってタマルを部屋に招けばいいじゃん。」と入れ知恵をします。そんなことを思いもつかなかったアムノンは、その計画を実行に移し、ついには妹を力づくではずかしめ、床を共にしてしまいました。

すると、それまでタマルのことをあれほど恋したっていたアムノンの思いが一転してしまい、ひどい憎しみにかられて彼女を嫌ってしまうようになりました。その憎しみは、彼がいだいた恋よりもひどかったと書かれています。可愛さ余って憎さ百倍とはこのことでしょう。

この後、かわいそうなタマルは兄のアブシャロムのところでひとりわびしく暮らすことになります。そして、数年後にアブシャロムの策略により、アムノンは殺されてしまいます。

さて、この非常に悲しい物語はどうしておきてしまったのでしょうか。それは、アムノンが正しい方法で行動をしなかった所にあるのではないかと思います。

アムノンという名前は、「忠実な、誠実な、熱心な」と言う意味があります。彼は本当にピュアだったんでしょう。

諸悪の根源は、そんなピュアなアムノンに入れ知恵をしたヨナダブです。ヨナダブのやり方はサタンと非常に似ています。サタンは自ら手を動かすことなく、私たちの思考にささやきかけ、私たちを間違った方向に導いていきます。

純粋なアムノンはあっさりとヨナダブの策略にのってしまいました。もし、アムノンがヨナダブではなく、父であるダビデに相談したら、こんな結果にはならなかったのではないかと思います。

アムノンは忠実さという素質がありました。ヨナダブは賢さという素質がありました。この物語は、その両者が神様から賜っている能力を間違った方向に使ってしまった結果だと思います。

私たちは一人ひとり、神様から特別でユニークな能力を賜っています。その能力を使うのは、自分の欲望を満たすためではなく、主のために用いて行かなければなりません。

私たちは神の御身体の一部です。私たちの身体でも、ほんの小さな器官が本来の目的を果たさなければ、痛みが生じたり生きてくことができなくなってしまいます。

私たちは罪の奴隷だった時、自分の能力を自分のためだけに用いていました。しかし、イエス様と出会い、人生が変えられた今、その能力を主のために用いていく喜びを味わうことができます。

もはや私たちを悩ませていた罪の鎖は、イエス様の十字架によって打ち砕かれ、天に国籍が移されました。たとえ周りにヨナダブのような人がいても、「それはちがう!」とはっきり断り、主の喜ばれる道を歩んでいきましょう。

■A:考えてみよう

ヨナダブのような友からの悪い忠告、テレビや雑誌からのあらゆる誘惑、その他、神様から喜ばれないようなことに「NO」と言うためにはどうしたら良いでしょうか。

それは、祈りと御言葉です。つまり、主との生きた関係です。

神様との親密な関係があるなら、その忠告を聞く耳が開かれていきます。そして、その御声に従う勇気が与えられます。私たちの人生を主に捧げていきましょう!

■P:祈り

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 しゅん 】

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