■S:今日の聖書の言葉
エレミヤ11章7節,8節,11節

★わたしは、あなたがたの先祖をエジプトの国から導き出した日に、彼らをはっきり戒め、また今日まで、『わたしの声を聞け』と言って、しきりに戒めてきた。
しかし彼らは聞かず、耳を傾けず、おのおの悪いかたくなな心のままに歩んだ。それで、わたしはこの契約のことばをみな、彼らに実現させた。わたしが行うように命じたのに、彼らが行わなかったからである。」
それゆえ、主はこう仰せられる。「見よ。わたしは彼らにわざわいを下す。彼らはそれからのがれることはできない。彼らはわたしに叫ぶだろうが、わたしは彼らに聞かない。

■O:今日のコラム
今日の聖書の言葉や他の多くの箇所に書かれていますが、なぜ主はご自身の愛する者に対して、ときに試練や困難やわざわいをもたらすのでしょうか。

それは私たちを愛しているからであり、また、あえて取り扱いの中にいれて、私たちが築いてきたもの全てを崩し、私たちを立ち止まらせることで、私たちが私たちの中にある間違いや誤りに気づいて、主へと方向転換してほしいからではないでしょうか。

ですので、主が止めてくださることは大きな恵みであり、より主ご自身を知る機会となることを感謝いたします。

コロナなどあらゆることをとおして止められている今、私は「主を真実に愛していただろうか?このままのあり方でいいのだろうか?」と考えさせられました。

今日の箇所にあるように、「主の御声をきく」(「きく」はヘブル語で「聞き従う」とも訳せます)ということは繰り返し聖書の中で語られていて、それはつまり主に聞き従うことであり、主を愛することです。そして私たちの中には、主を愛するがゆえに主の御声をききたい!主に聞き従いたい!という願いを持っていると思いますが、聖書を読むとき、私たちの本質は、御声をきくことができない者であることが分かります。

また、律法の文字どおりのことを自分たちの生き方や生活に細かく適用して、神に対しても人に対しても律法の文字とおりに生きていたユダヤ人(イエス様時代のパリサイ人、サドカイ人、律法学者)に対して、主は御声をきいていないと言われています。

「わたしは、あなたがたがアブラハムの子孫であることを知っています。しかしあなたがたはわたしを殺そうとしています。わたしのことばが、あなたがたのうちに入っていないからです。
あなたがたは、なぜわたしの話していることがわからないのでしょう。それは、あなたがたがわたしのことばに耳を傾けることができないからです。(ヨハネ8:37,43)

つまり完全なものである御言葉が与えられていたとしても、それを文字どおりにだけ捉えて、自分たちの生活、理解、教え、目に見える領域に適用することに私たちも留まるなら、ユダヤ人と同じと言えるかもしれません。

では私たちはどのように歩む必要があるのでしょうか。御言葉を読むならば、私たちはまず神のことばの初歩(別の箇所では「この世の幼稚な教え」 などと書かれています)によって養われる必要があることが分かります。

「あなたがたは年数からすれば教師になっていなければならないにもかかわらず、神のことばの初歩をもう一度だれかに教えてもらう必要があるのです。あなたがたは堅い食物ではなく、乳を必要とするようになっています。」(ヘブル5:12)

※「神のことばの初歩」はギリシャ語で「ストイケイオン」という言葉で、ガラテヤ 4:3,9、コロサイ2:8,20、第2ペテロ3:10,12でも使われています。

ですので、まずは御言葉の分かち合いを聞くことや朗読の生活を築いていくことをとおして、御言葉を内側に蓄え、神の御言葉を知るという養いの中をとおる必要があります。

イスラエルの民が石の板に刻まれた十戒を受け取ったように、まずは見える形で御言葉(ロゴス)を受け取ります。

しかしいつまでも子どものままでいることは神様が喜ばれることではありません。子どもが成長して大人になるように、私たちも神のことばの初歩から堅い食物を自分自身で食べ、またそれを分かち合う者へと成長いくことを主は願っておられます。

言い換えるならば、それは心の板に御言葉が刻まれ、御言葉と一つになっていくことであり、目には見えない主の生きた御言葉(レーマ)を受け取ることです。

「しかし、堅い食物はおとなの物であって、経験によって良い物と悪い物とを見分ける感覚を訓練された人たちの物です。」(ヘブル5:14)

「わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、あなたがたはすべての汚れからきよめられる。わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、
あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。
わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる。
あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖に与えた地に住み、あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる。」(エゼキエル36:25~28)

このように御言葉が開かれていく歩みこそ、主の御声をきく者の歩みであると信じます。主を愛しているから、主を喜ばせたいから、主と一つになりたいから、もっと御言葉の本質を知ってそれに生きる者になりたいという願いが内側から上ってくることを覚えます。

皆さまもご存知のように、今回マナメールの配信が終了となりますが、主からの導きとして先生方が受け取られた御言葉があります。

「彼らがその地の産物を食べた翌日から、マナの降ることはやみ、イスラエル人には、もうマナはなかった。それで、彼らはその年のうちにカナンの地で収穫した物を食べた。」(ヨシュア記5:12)

約束の地であるカナンに入ったイスラエルの民は、その地においては自分で食べ物を収穫し、生きていきました。同じように私たちも1人1人が主との関係の中に生き、霊的に乳離れをして、自ら御言葉を食べていくシーズンに入っていくことを覚えます。

「私たちもそれと同じで、まだ小さかった時には、この世の幼稚な教えの下に奴隷となっていました。
しかし定めの時が来たので、神はご自分の御子を遣わし、この方を、女から生まれた者、また律法の下にある者となさいました。
これは律法の下にある者を贖い出すためで、その結果、私たちが子としての身分を受けるようになるためです。」(ガラテヤ4:3~5)

この歩みは私たちが養育係の下から抜け出して、幼子からいよいよ成長した神の子として回復していく道です。

そしてこの道は、盲人がイエス様に向かってあわれんでくださいと叫び祈ったように、御言葉を読みながらも自分自身が御言葉の表面の部分しか分からず、その中に隠されているイエスキリストを見出せない者であることを認めて、主に前にへりくだり、主を呼び求めることをとおして、進むことができることを信じます。

「彼が近寄って来たので、『わたしに何をしてほしいのか』と尋ねられると、彼は、『主よ。目が見えるようになることです』と言った。」(ルカ18:41)

そのような者の目を、心を、耳を主は開いてくださって、ご自身の心を悟らせてくださることを感謝いたします。

「まさしく、聖書に書いてあるとおりです。『目が見たことのないもの、耳が聞いたことのないもの、そして、人の心に思い浮かんだことのないもの。神を愛する者のために、神の備えてくださったものは、みなそうである。』」(1コリント2:9)

なんという良きものを主は愛する者たちのために取っておかれていることでしょうか!

御言葉なるイエス様こそ私の相続分、私の求める全てであることを高らかに告白します!

■A:考えてみよう
ヨシュア率いるイスラエルの民は、いよいよ約束の地を前にしてそこへ入っていくだけであったとき、なりふりかまわずに進んでいったのではなく、まず割礼を受けて、過越の祭りを祝ってから主の約束の地に入って行きました。

そして今月末には過越の祭りがあります。

彼らと同じように、私たちも心と耳とに割礼を受け取ろうではありませんか。そうすることでこの陰険な心と主以外の声を聞いていた耳が開かれ御言葉を悟り、愛するイエス様と出会うことを信じます。

またイエス様のように十字架の道をとおることをとおして、キリストとともに死に、その先にある復活へと進んでいきましょう。

最後に、ここままでマナメールの働きを主が導いてくださり、マナメールをとおして主の心を知ることができたことを心から感謝します!

この毎日の働きを担われた先生方、配信担当の方々、執筆者の皆様、本当にありがとうございます。

いよいよマナメールの働きは終わり、新しいシーズンへと入りますが、これからも真実なる主が私たちを御心へと導き、私たちの心を開いて御言葉を悟らせてくださることを感謝いたします!

全ての栄光がただイエス様にありますように。

■P:祈り
愛するイエス様、あなたを愛しています。あなたをもっともっと知りたいです。
あなたの御言葉が与えられていることを心から感謝いたします。
どうか私のうちに割礼を施し、ますます知恵と啓示の御霊を豊かに注いでくださって、あなたを知ることができますように。
あなたと共に死に、あなたとともに生きる喜びへとこれからのときも導き続けてください。

愛する主イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 たくみ 】

カテゴリー: マナメール

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