■S:今日の聖書の言葉
テサロニケ人への手紙 第二 3章11-12節

★ところが、あなたがたの中には、何も仕事をせず、おせっかいばかりして、締まりのない歩み方をしている人たちがあると聞いています。
こういう人たちには、主イエス・キリストによって、命じ、また勧めます。静かに仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。

■O:今日のコラム
子どもの頃、遠足や家族の旅行の前日などに、テンションが上がりすぎてなかなか眠ることができなかった経験はありませんか?また、親御さんにおいては、子どもの受験前、受験中などに何事も手につかず、上の空になったことはありませんか?(受験生、頑張れ!いつも覚えて祈っています!)

今日の聖書箇所は、まさにそのような状態に陥ったテサロニケの教会の人たちにどのように対処すればいいかが書かれています。しかも、彼らは遠足や旅行などに対してソワソワしているのではありません。終末に対してソワソワしています。

テサロニケ人への手紙はパウロによって書かれたお手紙です。パウロの伝道スタイルは、各地に伝道旅行に行き、その場所にいる散らされたユダヤ人に向けて、創世記からはじめてイエス様の十字架の死と葬りと復活について旧約聖書から説明し、証をして教会を建て上げるというものでした。

テサロニケに到着したパウロは同じように聖書からイエス様を説明していましたが、その途中で迫害が起こってしまい、最後までメッセージを語ることができませんでした。そこで、伝えきれなかった最後の一番大切なことを手紙で伝えました。それがテサロニケの人たちへの手紙です。

しかし、一回目の手紙を読んだテサロニケの人たちの間に終末に関して混乱が生じたとの報告を受けたので、パウロはもう一度終末に関して詳しく書いたのが二回目の手紙になります。

ですから、テサロニケ人への手紙を読むときには創造からイエス様の復活までを知った上で、聖書が言う終わりの時代にフォーカスして読む必要があります。

終末に関しては、下記のところで書かれていますので、ご自身で読み、研究してみてください。
マタイ24章
ルカ13章
1・2テサロニケ
ダニエル書
黙示録

もちろん、聖書全体が神の国の完成、つまり終末に向かって書かれているわけなので、すべてのみことばはここに向かっていますから、どのみことばを読むときにも十字架を通して終末を意識する必要はあります。

終末に何が起こるかを簡潔に書くと
・携挙(空中再臨)
・7年の大患難時代のスタート
・3年半後に反キリストが神殿に立つ
・さらに3年半後に獣への審判(地上再臨)
・千年王国
・新天新地
という神様のご計画を見ることができます。

そのスタートはイエス様が途中まで信じる者を迎えに来られる携挙です。しかし、それがいつ起こるかは誰も分かりません。

人が恐れを抱く原因の一つは、未知のものを目の前にした時です。終末に関して様々な見解があるのは未来の事であり、わからないことが多いからです。
それなので、私たちはみことばを読み、祈り、調べ、正しい終末の知識を得ておく必要があります。そうするなら、もし間違った終末思想を聞いてもすぐにみことばを通して判別することができます。

私たちは1秒先の未来すらわかりません。どんなに心配しても自分のいのちを一秒でも伸ばすことはできません。それは神様の領域です。ですから、私たちは主に信頼する必要があります。そのうえで、今日のみことばにあるような生活をしなければなりません。

テサロニケの人たちも、終末の教えを聞いて「私はどうしたらいいのだろう?」と不安になり、仕事が手につかなくなったり、中には「もう主がお迎えに来られるから、遊んで暮らしてしまえ」などという間違った考え方をした人がいたでしょう。

聖書が示す終わりの時代の生き方とは、どういうことでしょうか。とてもシンプルです。仕事をするということです。これは、ビジネスをするという言葉と、良いことをするというふたつの意味があります。いずれにしても、神様が自分に与えてくださった使命を全うする生き方です。

パウロも人生の終盤でこのように語りました。

「私は勇敢に戦い、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました。」(2テモテ4:7)

このように言える人生はどんなに幸せでしょうか。

■A:考えてみよう
自分は仕事をしているだろうか?
おせっかいばかりしていないだろうか?
締まりのない歩み方をしていないだろうか?

これらを回避する方法は、主から与えられた仕事に打ち込むことです。静かに仕事をしましょう!なんと地味な終末の教えなんでしょうか!でも、これが聖書が教える正しい終末の過ごし方なのです。

パウロも伝道旅行をしながらテントを作る職人として働いていました。ですから、彼のことばはビジネスマンにも届くのです。

なぜ人はおせっかいをしてしまうのでしょうか?それは時間とお金に余裕があるからです。もちろん、隣人のために時間や経済を用いることは素晴らしいことです。しかし、その行いの根底に「ありがとうと言って欲しい」という自分向きの矢印があるなら黄色信号です。相手はあなたの良い行いを求めていないかもしれないからです。

自分に与えられていることに一生懸命になりましょう。それが心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして主に仕えることです。主の使命に忙しくなるなら、人のあら捜しをする時間も労力もなくなってしまいます。仕事に、礼拝に、家事に、勉強に全力で取り組んでみましょう。

最後に、バランスが大切であるということもお伝えします。人は弱いので、主の働きに忙しくなるあまり、サタンの策略にひっかかり、手段と目的を見失ってしまうことがあります。「主のために」と言って忙しくなり、自分を、隣人を傷つけてしまうこともあります。

「また、たとい私が持っている物の全部を貧しい人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役にも立ちません。」(1コリント13:3)

ただひたすらに神様により頼み、この方の導かれる道を全力で歩んでいきましょう。それが正しい終末の過ごし方であると信じます。

■P:祈り
今日も私を愛し、守ってくださる天のお父さん、あなたの偉大さをほめたたえます。
今生かされている時代は、短期間で今まで生きてきた時代と大きく異なってしまいました。今までのやり方が通用しないことが多くあります。それゆえに不安やストレスが私を襲うことがあることを認めます。ですから、イエス様、あなたが嵐の船のともでまくらしておられたように、私の人生にあなたをもう一度お迎えし、あなたのシャローム(平安)を与えてください。
世の中の情報を知りつつも、それらに振り回されないように守ってください。そして、今与えられている仕事にもっと打ち込むことができるよう助けてください。取り組むべき課題を明確にし、それらを一つひとつ取り組んでいくことができますように。そして、神様に、お客様に喜ばれる生き方をすることができるよう、助け導いてください。

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 しゅん 】

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