■S:今日の聖書の言葉
士師記21章25節

★そのころ、イスラエルには王がなく、めいめいが自分の目に正しいと見えることを行っていた。

■O:今日のコラム
今日は士師記の最後の章になります。士師記は霊的混乱と暗黒の時代でした。なぜこのような事態に陥ったのか、その要因を端的に示しているのが21章25節です。

この御言葉から『主と共に相続地を勝ち取り続ける』というテーマで3つのポイントを分かち合います。

(1) 王がいない

霊的混乱に陥った1つ目の要因が『王がいない』ことです。

この時代は確かにイスラエルを治める人間の王はいませんでした。しかし、イスラエルには本当に王がいなかったのでしょうか?

そのようなことはありません。主こそがイスラエルを治める真の王です。したがって、彼らには王がいないのではなく、主を王座から退けていたのです。イスラエルの民は主を信じ、祈っていました。しかし、主を真の王として畏れなかったゆえに御言葉に聞き従わなかったのです。

それでは主を王座から退けた結果、誰が王となったのでしょうか?
それは自分自身であり、また偶像です。その結果、主の御心ではない罪の道を歩むことになりました。

具体的には、2つ目のポイントでみていきます。

(2) めいめいが自分の目に正しいと見れることを行なっていた

霊的混乱に陥った2つ目の要因が『めいめいが自分の目に正しいと見れることを行なっていた』ことです。

1つ目の要因でみたように、主を王座から退けた結果、そこには自分自身が座ります。自分が神の座に着き、すべての善悪の基準になります。主の御心ではなく、自分の目に正しいと見えることを行うのです。そして、これこそが罪の始まりです。

「そこで女が見ると、その木は、まことに食べるのに良く、目に慕わしく、賢くするというその木はいかにも好ましかった。それで女はその実を取って食べ、いっしょにいた夫にも与えたので、夫も食べた。」(創世記3章6節)

アダムとエバは主の御言葉に反すると知っていながら、自分の目に慕わしく、好ましいと見えることを選び取りました。その結果、主に背き、罪に陥ったのです。

私自身を省みてもこの性質があることを認めます。「世をも、世にあるものをも、愛してはなりません。もしだれでも世を愛しているなら、その人のうちに御父を愛する愛はありません。」という御言葉を知っていながらも、どれだけ世を愛しているでしょうか。

時間の無駄遣いだと知っていながら、ついついYoutubeで好きなチャンネルを見て楽しんでいます。それにも関わらず、時間がないと言ってもっと主と親しい交わりをもつことができていません。

私の内に主の御言葉を退け、自分の目に正しいと見えることを行なうことを認め、悔い改めます。主を真の王として畏れ敬い、自分を退けます。そして、主の御言葉に従います。

(3) 敵を追い払わなかった

霊的混乱に陥る2つの要因をみてきました。その根本的な要因は何でしょうか?

それは『敵を追い払わなかった』ことです。

「それゆえわたしは言う。『わたしはあなたがたの前から彼らを追い出さない。彼らはあなたがたの敵となり、彼らの神々はあなたがたにとってわなとなる。』」(士師記2章3節)

主は私たちに罠となる敵を追い出しなさいと命じられています。私たちは内なる相続地を日々勝ち取らなければ、いずれ敵が領土を広げて罠となり、滅びに至ります。私たちの内には、主がヨシュアに語られたように「まだ占領すべき地がたくさん残っている」のです。

それゆえ占領するべき地が明らかにされることは主の恵みです。なぜなら時に私たちの目は高慢さゆえに、敵の支配が見てなくなっているからです。

これは私自身が陥っていたことです。独身時代、熱心に祈り、御言葉を読んでいました。それゆえ自分は十分に整えられ、まるで占領すべき地はないかのように錯覚していたのです。しかし今、結婚し、子どもが生まれたらどうでしょうか?いかに自分が自己中心で足りない者であるか示される毎日です。家族に仕えることよりも自分のやりたい事、願う事を選び取ろうとする自己中心が明らかにされています。

今では『自分はこんなにも自己中心なのか』と嘆く思いと共に、それを示してくださった主と家族に心から感謝し、悔い改めてへりくだる恵みにあずかっています。

主は次の御言葉で勝利を約束してくださっているので、毎日敵を追い出そうではありませんか。主がすべての勝利者であることを感謝します。

「あなたがたのひとりだけで千人を追うことができる。あなたがたの神、主ご自身が、あなたがたに約束したとおり、あなたがたのために戦われるからである。」(ヨシュア記23章10節)

■A:考えてみよう
・主が自分の王となっているでしょうか?
・行いにおいて主の御言葉を選んでいるでしょうか?
・今日も主にあって内なる相続地から敵を追い払っていますでしょうか?

■P:祈り
主よ、王であるあなたを退け、自分が王座に着いていたことを赦してください。その結果、自分の目に正しいと見えることを行っていたことを認めます。また高慢に陥り、内なる相続地が敵に奪われていることに気付かなかった私を赦してください。
今日も敵を追い出し、主が治めてくださいますように。勝利の主に感謝し、賛美します。

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 あさひ 】

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