■S:今日の聖書の言葉
マルコによる福音書１２章２８～３０節
★律法学者がひとり来て、その議論を聞いていたが、イエスがみごとに答えられたのを知って、イエスに尋ねた。「すべての命令の中で、どれが一番たいせつですか。」イエスは答えられた。「一番たいせつなのはこれです。『イスラエルよ。聞け。われらの神である主は、唯一の主である。心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。』
■O:今日のコラム
聖書の中でどの戒めが最も大切かと尋ねられた時、イエス様は迷わずシェマの祈りと言われる申命記６章４節からのみことばを述べられました。イエス様ご自身が「一番たいせつ」と言われているので、この御言葉は本当に最も大切な戒めなのです。
トランプ大統領は以前にマスコミに対して「自分は世界で最も聖書を読んでいる。」と豪語していましたが、「では、あなたにとって大切な聖書の言葉は何ですか？」と質問をされた時「それは個人的な事なので答えることはできない。」と質問をはぐらかしてしまいました。
もちろん私たちにとって影響を与えた御言葉、主がレーマの言葉として直接語られた御言葉、人生の導きとなった御言葉、様々な重要な聖書の御言葉があるでしょう。しかし、私たちが「あなたにとって最も大切な御言葉は何ですか？」と質問を受けた場合、迷わず全ての聖徒の口からこの御言葉が発言される必要があります。
「聞きなさい。イスラエル。主は私たちの神。主はただひとりである。心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。」（申命記６：４～５）
この御言葉に私たちの信仰生活の全ての基礎と本質があります。
(1) 聞きなさい（シェマ）
主を愛するとは主の御言葉（御声）を聞くことから始まります。信仰は聞くことから始まり、聞くことは、キリストについてのみことばによるのです（ローマ１０：１７）。主イエスに属する羊（群れ）は主の御声を聞き分けます（ヨハネの福音書１０：２７）。聖徒と教会が勝利するのは御霊が諸教会に言われることを聞くことによります（黙示録２～３章）。
ではどのようにして私たちは主の御声を聞くことが出来るのでしょうか。とてもシンプルな方法は日々の生活の中で御言葉を朗読し、自分の耳と魂に御言葉を語りかけることです。主は私たちが日々の生活の中で絶えず御言葉を口で唱える（宣言する）ことを命じておられます（申命記６：７）。
(2) イスラエル
私たちは主イエス・キリストの十字架の贖いを通して神の契約の民とされ、霊的なイスラエルとされました。ということは旧約聖書と新約聖書、創世記から黙示録まで全てが私たちと主との契約の書となり、確かな保証、揺るぐことの無い約束となったのです。主イエスの十字架の血潮を通して私たちは神のイスラエル、祝福の相続者とされていることを感謝し、御言葉を自分に与えられた約束として喜びを持って朗読しようではありませんか。
(2) 主は神、主はひとり
御言葉は私たちの価値観や趣向に合わせて選り好みするものではありません。時には御言葉を読んでいて私たちの考え方や生き方からあまりにもかけ離れているように感じることがあるでしょう。その時、私たちは「主よ。わたしではなく、あなたが神です。あなたの御心に従えるように私を恵みによって造り変えて下さい。」と主の主権を認める必要があります。
また御言葉を通して悟る重要なことは、主はひとり（エハッド）だと言うことです。自分を主人公や基軸にして御言葉を読む時、あまりにも自分と御言葉の違いが大きすぎて、時には御言葉が厳しく感じ、また時には読んでも何も新しい知識や自分の利益を得られないと思い、読むのを止めてしまう場合があります。しかし、それはそもそも出発点が違うために起こる躓きなのです。御言葉の主人公は「私」ではなく「主イエス・キリスト」です。自分の肉と罪の価値観が御言葉の剣により少しずつ削り取られ、主イエスが私たちの頭となり、ただひとり、唯一の主権者となることが御言葉を朗読する重要な目的です。
今日の御言葉は最も大切な聖書の言葉なので、全ての聖徒が絶対に暗唱する必要があります。まだ暗唱していない方は、今日共に暗唱し、心に御言葉を刻みつけましょう。
■A:考えてみよう
以下に記した第一の戒めを朗読し、暗唱し、心の板に刻みつけましょう。
「聞きなさい。イスラエル。主は私たちの神。主はただひとりである。心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。」（申命記６：４～５）
■P:祈り
イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。
【 しんご 】
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