■S:今日の聖書の言葉
使徒の働き24章14~15節

★しかし、私は、彼らが異端と呼んでいるこの道に従って、私たちの先祖の神に仕えていることを、閣下の前で承認いたします。私は、律法にかなうことと、預言者たちが書いていることとを全部信じています。また、義人も悪人も必ず復活するという、この人たち自身も抱いている望みを、神にあって抱いております。

■O:今日のコラム
カイザリヤに移送されたパウロは、総督のペリクスの前で、エルサレムから大祭司アナニヤの一行から訴えられました。しかし、逮捕され、ユダヤ人から殺意をもって激しく訴えられたパウロは、そのような大変な状況にあっても、恐れることなく、裁判の前でも信仰を告白しました。そして、24章においても、その後においても、恐れることなく、大胆にキリスト・イエスを信じる信仰について話し、イエス様をあかししました。

なぜパウロはこのように、恐れることなく、勇気を持ち続けることができたのでしょうか?それは、前の章で、主がパウロのそばに立って、このように語ってくださったからです。

「その夜、主がパウロのそばに立って、『勇気を出しなさい。あなたは、エルサレムでわたしのことをあかししたように、ローマでもあかしをしなければならない』と言われた。」(使徒23:11)

「勇気を持つこと(勇敢さ)」は、主イエスに従う信仰者の大事な性質の一つです。試練や戦いの中で信仰に立ち続けるにも、私たち一人ひとりが最後まで主に与えられた使命を達成していくためにも、「勇敢さ」を持つことがとても重要です。

この「勇気を出す」という言葉は、「内で元気づけられて、ひるむことのない勇気を持つ」という意味の言葉です。「勇気を出しなさい」と訳されているこの言葉は7回新約聖書に出てきますが、そのうち6回はイエス様が直接語っている言葉であることからも、「勇気を出す」には、まず「主の言葉を聞き、主によって直接元気づけられ、主から力を受け取る」ということが必要であると分かります。

私たちは自分の力では、真の勇敢さを持つことはできず、勇敢さを持つには主が必要です。私たちが勇敢さを持てるのは、主が神のすぐれた偉大な力を、私たち主を信じる者のうち働かせてくださるゆえなのです。

「勇気を出す」とは、主の霊によって与えられた主に対する「自信」と「確信」を持って歩むことです。私たちがただ主によって強められ、主と御言葉を信じ、主に信頼していくときに、真の勇敢さが与えられていきます。

「しかし、イエスはすぐに彼らに話しかけ、『しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない。』と言われた。」(マタイ14:27)

「しっかりしなさい」と日本語で訳されている言葉は、使徒23章11節と同じ「勇気を出しなさい」という意味の言葉です。弟子たちは、激しい向かい風や波の中で、湖の上を歩くイエス様が分からず、幽霊だと思い、ひどく恐れたときに、主は勇気を出しなさいと弟子たちに語り元気づけました。

私たちも自分ではコントロールできないものや状況、また何もできない状況や先が見えない状況のときに、すべてを治めておられる主を認めることができなくなり、恐れをいだいてしまうことがあります。そのような「恐れ」をなくすには、「勇気を持つ」ことが必要です。「勇気を持つこと」の反対は、「恐れること」であり、恐れは敵・人・この世からのものであり、「勇気」は主からのものです。

私たちも今、主イエスに従う信仰者一人ひとりが、何もできない状況や先が見えないと思うような状況の中で、「恐れ」を持つのか、もしくはそのような状況でも全能の神である主を認め、主と御言葉に信頼して、「勇気」を持つのかどうか問われている状況にあると思います。

私たちが勇気を持つことは、嵐の中、試練や戦いの中で「見えないものを見る力」、「イエス様を見続ける力」となっていきます。

「わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがわたしにあって平安を持つためです。あなたがたは世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」(ヨハネ16:33)

■A:考えてみよう
勇敢さは、主イエスに従う信仰者の大事な性質の一つであり、終わりの時代に臨む私たち、また今の世界の現状の中で私たちが持つべき重要な性質です。私たちは、恐れるのではなく、勇気を持ち、試練や戦いの中でも、私たちといつも共におられ、全てをすべ治めておられる主を見続ける者になることができますように。

ただ主によって強められ、主に対する「自信」と「確信」を受け取って、勇敢に歩むことができますように。勇敢さを持って、試練や戦いの中で信仰に立ち続け、私たち一人ひとりがで最後まで主に与えられた使命を達成していくことができますように。

勇敢さを持つことができるように、今日も主の言葉を聞き、主によって元気づけられ、主から力を受け取りましょう。

■P:祈り
主よ、あなたなしでは勇敢さを持つことができませんから、今日も一瞬一瞬で私にはあなたが必要です。恐れを取り除き、勇敢さを持って歩むことができるように、助け導いてください。

私を今日も元気づけて、力を与えてくださる主に感謝して、イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 ありさ 】

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