■S:今日の聖書の言葉
マタイの福音書19章21節
★イエスは彼に言われた。「もし、あなたが完全になりたいなら、帰って、あなたの持ち物を売り払って貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を積むことになります。そのうえで、わたしについて来なさい。」
■O:今日のコラム
2週間前のマナメールで、マタイ5章48節から、完全になるということをお伝えしました。完全になるという事は、霊的に成熟した者となることです。今日のみことばの箇所から、その実践編を見ていきたいと思います。
ここのストーリーは、ひとりの青年とイエス様とのやり取りになります。この青年はとても真面目で、熱心な正確であることが想像できます。そして、この青年はイエス様に質問します。
「先生。永遠のいのちを得るためには、どんな良いことをしたらよいのでしょうか。」(16節b)
良い質問ですね。ユダヤでは良い質問が良い答えを導くと言われています。この青年は「永遠のいのちを得るためにどのような優秀な行い、完全で本質的な良い行いをしなければなりませんか?」と質問しました。
それに対してイエス様はこのように答えられます。
「なぜ、良いことについて、わたしに尋ねるのですか。良い方は、ひとりだけです。もし、いのちに入りたいと思うなら、戒めを守りなさい。」(17節b)
一見、噛み合わないような答えに思えるかもしれませんが、皆さん、ここでイエス様が答えられていることの本質がわかりますか?
この青年は「良いこと」にばかり気が取られてしまい、「良いお方」を見落としていてしまったのです。私たちも同様のことをしてしまうのではないでしょうか。過越しの祭りにおいても、門柱とかもいに血を塗ると、死やえやみが過ぎ去ることを喜ぶのではなく、過越しさせてくださった方を喜ぶべきです。
つまり、イエス様は「本当に良いお方、道であり真理でありいのちであるイエス様自身に目を向けなさいよ」と青年を諭しておられるのです。
この青年に対して、イエス様は十戒の中から神を愛するという第一の戒めを省いて、第二の戒めの部分を告げます。彼が熱心に神を愛しているのをお認めになっていたのかもしれません。このイエス様のお言葉に対して、青年は「そのようなことはみな、守っております。何がまだ欠けているのでしょうか。」(20節b)と答えました。
そして、イエス様は決定的な一言を青年に投げかけます。
「もし、あなたが完全になりたいなら、帰って、あなたの持ち物を売り払って貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を積むことになります。そのうえで、わたしについて来なさい。」(21節b)
「もし、あなたが自己犠牲的な品性を伴う霊的成熟を得たいなら、持ち物を売り、それを貧しい人に与えなさい」ということです。
金持ちの青年は自分の持ち物を売るとどうなるでしょうか?そうです。貧しくなりますね。イエス様は経済の量ではなく、心の問題、霊的な問題を取り扱っておられます。
山上の垂訓の八つの祝福の冒頭で、イエス様はどう言われているでしょうか。
「心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人たちのものだから。」(マタイ5:3)
人は弱いので、目に見えるものに頼ろうとしてしまいます。ある人は地位、ある人は人からの承認、ある人は経済など。
この青年は神ではなく、経済を拠り所としていました。イエス様が霊によってそれを見分けられ、「あなたが拠り所としている経済を手放したら、永遠のいのちに入ることができるよ」と言われているにも関わらず、青年は経済を選び取ってしまいました。本当に残念なことです。
■A:考えてみよう
今までのマナメールでも、また、メッセージの中でも何度もチャレンジされたと思いますが、もう一度、じっくりと時間をとって考えてみましょう。
あなたの拠り所としているものはなんですか?
私は毎日のみことばの通読の中で、「あ、自分は死んだんだ」という悟りがやってきました。神様が私たちの主人です。神が私たちを創造されました。私たちは神による被造物です。それであれば、私の人生の所有権は誰にあるでしょうか?
私ではなく、神様です。それなのに、イエス様を信じていながら、自分の人生を自分の思い通りにしようとしている自分を発見しました。これは私の主人である神様への不信の罪です。
古い私はもう死にました。ですから、私はもう自分の人生を自分勝手に生きていくことはできません。イエス様以外に選択の余地は有りません。ですから、人生のすべてを諦めました。イエス様だけに集中して生きていくことを覚悟しました。それから、徹夜の祈りの日以外は早天の祈りに参加し、毎日みことばを3時間以上かけ、60章を読み続けられています。
私は今、本当に貧しいものです。しかし、こんな幸いな人生はいまだかつて経験したことが有りません。まだまだですが、自分に死に、キリストとももに復活する喜びを味わいつつあることを実感します。
皆さんは何を捨てることができますか?
■P:祈り
今日まで私を愛してくださり、なおも永遠に私を愛してくださる天のお父さんに心からの感謝と賛美を捧げます。
今日、みことばを通して私の内側を探ってください。自分に偽ることなく、幼子の心を与えてください。素直さを与えてください。そして、自分の内にある神様以外を拠り所としている部分を教えて下さい。それを手放し、最も良いもの、永遠のいのちを掴み取ることができるよう、聖霊様助けてください。完全な人となるために、人生のすべてを捨てて、心の貧しいものとなり、イエス様に従っていく喜びを味わわせてください。
イエス・キリストのお名前によってお祈りいたします。アーメン。
【 しゅん 】
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