■S:今日の聖書の言葉
マタイによる福音書1章23節

★「見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)

■O:今日のコラム
マタイ1章は、イエス・キリストの救いの系図から始まります。イエスという名は「主は救い」キリストは「油注がれた者」という意味ですが、ここにもう一つの名が出てきます。それは「インマヌエル」です。

今日の箇所にも書かれており、皆さんもよくご存知のように、その意味は「神は私たちとともにおられる」です。クリスチャン同士の会話でよく聞く言葉でもあり、幼い頃から教会で育った私は、「主がともにおられるから大丈夫」という言葉に慣れていました。もちろん、そうなのですが、神が私たちとともにいる状態とはどういうことかを思い巡らすようになった時、主語が目に留まりました。

「神が私たちとともにいる」
「私たちが神とともにいる」

神とともにいる状態に変わりはないのですが、その意味は変わってきます。「神が私たちとともにいる」のは、一方的な恵みであり、祝福です。しかし、「私たちが神とともにいる」のは、私たち自らが選ぶことです。それには行動が伴います。私たちは「神が」ともにおられるということだけに満足を得るのではなく、「私たちが」神とともにいることを選び取っていく者になりたいです。自ら、神とともに歩むことを選び取った模範は、エノクとノアです。

「エノクは神とともに歩んだ。神が彼を取られたので、彼はいなくなった。」(創世記5:24)

「これはノアの歴史である。ノアは、正しい人であって、その時代にあっても、全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。」(創世記6:9)

ここの「歩んだ」という動詞は、「自分自身から歩むこと」を意味しています。彼らの時代は、暗闇、罪と暴虐で満ちていた時代です。今の時代も、そのような時代になりつつあります。ニュースを見れば、悪いニュースで溢れ、SNSやテレビ、携帯を通しても罪は蔓延し、多くの人の関心や時間は奪われています。そのようにして、主から離そうとする力は、クリスチャンたちにも働いています。私たちは目を覚まし、この時代の中にあって「自ら」主とともにいること、歩むことを選んでいきたいと願います。

その選ぶ原動力は、何でしょうか。それは、愛です。愛する人の願いを知りたい、一緒に楽しみたい、喜びや悲しみを共有したい…そう願うなら、自然とその人と過ごす時間は増えていきます。神とともにいるというのは、神様を愛するがゆえに、生活を、時間を捧げるということに繋がっていくと思います。ともにいるというのは、時間にあらわれるからです。

今週の歩みを振り返った時、もっと主のために時間を使えたのではないかと思うでしょうか。教会や祈りの家に行けることも感謝なことですが、仕事や距離的に難しい人もいると思います。しかし、主と共にいることを選ぶのに、環境は関係ありません。私たちは普段の生活の中で主と共にいることが出来ます。

最近、ブラザー・ローレンスの本を読んでいた時、「何をするにも、すべてのことを主に相談する習慣を作らねばならない」と書かれていて気付きました。私は、このことは、主に相談しよう、祈ろう、このことは、主に祈らなくても大丈夫と、事の大小によって、自分自身で判断していました。しかし、主は問題の大きい、小さいを見ていない…何か問題が起きたから主に話すのではなく、今日1日あった出来事、嬉しかったこと、どんなに些細なことでも、話してくれることを主は求めておられるんだと、思わされました。

主は、私たちに何を求めているのか、もう一度思い巡らしたいと思います。「主のためにしている」と私たちが思っている多くの働きがあるかもしれません。でも、本当の目的を見失うことがないように、働きにおいて何か結果を残したり、成し遂げることよりも、まず、主とともにいる、主に語りかけ、ともに過ごす時間を最も大切に、選び取っていく生き方をしていきたいと願います。

「主はあなたに告げられた。人よ。何が良いことなのか。主は何をあなたに求めておられるのか。それは、ただ公義を行い、誠実を愛し、へりくだってあなたの神とともに歩むことではないか。」(ミカ6:8)

■A:考えてみよう
神が私たちとともにいて下さることは、本当に恵みであり、祝福です。主がともにいて下さらなければ、私たちは何をすることも出来ない者であることを覚えます。その上で、今日私たちはもう一歩進みたいと願います。それは、私たち自身、自ら、神とともに歩む信仰を選び取るということです。

何か問題が起きた時や、都合の良い時だけではなく、今日という日、日曜が終わった明日からの1週間のあらゆる時に、与えられている時間や日々の生活で、どんな小さなことでも、主に感謝し、主に相談し、祈り、主とともにいることを選び取っていきましょう。

私は、日々の生活の中で、主とともにいることを願いにしているだろうか。第一にしているだろうか。

■P:祈り

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 ささまな 】

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