■S:今日の聖書の言葉
創世記48章14節

★すると、イスラエルは、右手を伸ばして、弟であるエフライムの頭の上に置き、左手をマナセの頭の上に置いた。マナセが長子であるのに、彼は手を交差して置いたのである。

■O:今日のコラム
聖書において長子の権利は非常に重要な祝福です。長子の権利の相続は天にある霊的祝福と、この地における物質的祝福の両方を受け継ぐこととなります。

長子の権利はその名の通り、家庭に生まれた長男が受け継ぐ祝福ですが、しかし長子の権利は、その価値を知り、神を恐れ敬う者に受け継がれて行くものであることが聖書の様々な箇所から分かります。

ヤコブの兄エサウは長子の権利を軽んじて、一杯の食物、すなわち自分の一時的な満足と引き換えに長子の権利を手放してしまいました。このエサウが長子の権利を軽んじたことについて、聖書は全ての聖徒たちにこう訓戒を与えています。

「また、不品行の者や、一杯の食物と引き替えに自分のものであった長子の権利を売ったエサウのような俗悪な者がないようにしなさい。あなたがたが知っているとおり、彼は後になって祝福を相続したいと思ったが、退けられました。涙を流して求めても、彼には心を変えてもらう余地がありませんでした。」(ヘブル12:16~17)

さらに、ヤコブの長男ルベンもその奔放な生き方の故に長子の権利を失いました。

「ルベンよ。あなたはわが長子。わが力、わが力の初めの実。すぐれた威厳とすぐれた力のある者。だが水のように奔放なので、もはや、あなたは他をしのぐことがない。」(創世記49:3~4a)

長子の権利は非常に重要なものでありますが、この長子の権利は旧約聖書のもので、現代の私たちには関係が無いのでしょうか。実は私たちも旧約聖書の時代よりさらに優れた長子の権利を受けているのです。その長子の権利を受ける方法が今日の創世記48章の中でヤコブが信仰により行なった行動の中に啓示されています。それは腕を交差させてヨセフの子どもを祝福したことの中にあります。これを聖書はヤコブの信仰による行動だったと言っています。

「信仰によって、ヤコブは死ぬとき、ヨセフの子どもたちをひとりひとり祝福し、また自分の杖のかしらに寄りかかって礼拝しました。」(ヘブル11:21)

ヤコブが腕を交差させた時、そこに啓示された形は十字架でした。主イエス・キリストの十字架の贖いを通して私たちは神の子とされる特権を得、一人一人がキリストによって長子の権利を受け継ぐ者となったのです。

主イエスを通して与えられた長子の権利を私たちは感謝し、大切に思い、最後までこの権利を守り続けることが出来ますように。私たちの内におられる聖霊様は必ず私たちに任せられたものを最後まで守り通す力をも与えて下さいます。この長子の権利を守り通す時、私たちは天の御国の相続者として主の御前に立つことが出来るのです。

「しかし、あなたがたは、シオンの山、生ける神の都、天にあるエルサレム、無数の御使いたちの大祝会に近づいているのです。また、天に登録されている長子たちの教会、万民の審判者である神、全うされた義人たちの霊、さらに、新しい契約の仲介者イエス、それに、アベルの血よりもすぐれたことを語る注ぎかけの血に近づいています。」(ヘブル12:22~24)

■A:考えてみよう
主イエス・キリストを通して回復された長子の権利、神の子としての特権を覚えて、この偉大な恵みが与えられていることを主に感謝する時を持ちましょう。

■P:祈り

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

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