■S:今日の聖書の言葉
創世記45章8節
★だから、今、私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです。神は私をパロには父とし、その全家の主とし、またエジプト全土の統治者とされたのです。
■O:今日のコラム
私たちは人生の中で、様々な痛み、苦味を経験します。短い時間で乗り越えられるものもあれば、癒やしと回復に長い時間を要する場合もあります。
ある出来事や、ある人の言動によって痛みを覚え、それに苦しみ続ける時に私たちの心によぎる思いがあります。「あのことさえなければ…」「あの人さえ居なければ…」「あの一言さえなければ…」
頭の周りをハエが飛び続けるように、拭えど拭えど、振り払うことのできない言葉が、自分の思いを占領してしまうことがあるかも知れません。
ヨセフはどうだったでしょうか。兄たちに売られたその日に彼の人生のすべてが一転しました。父の寵愛を受けてなんの恐れもなく伸び伸びと暮らしていた生活から、知らない人々に冷たくあしらわれる毎日へと変わり、温かく美味しい食卓につく生活から、冷たくひもじい奴隷生活となりました。
夜に父の温かい手を恋しく想いながら、涙しながら眠ることがあったでしょう。愛する弟ベニヤミンもいじめられているのではないかと心配していたかも知れません。空腹でも寂しくても誰も憐れみをかけてくれない日々を、彼はどのように過ごしていたのでしょうか。自分の一生は暗く寂しい奴隷生活で終わるのかも知れないと絶望していたかも知れません。
「奴隷にさえ売られなければ…あの日さえなければ…」「兄さんたちさえ居なければ…」そのような悔しさ、恨みが彼の心をよぎらなかったのでしょうか。聖書には詳細は記されていませんが、私は上記のような思いが彼の心を占める日もあったのではないかと思います。
けれども、確かに分かることは「私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです。」という真実に彼が至ったということです。彼の視点は神の視点と同じでした。
十年以上に及ぶ奴隷生活の中で、彼は自分の人生の主権者が主であって、他の何者でもないことを悟るようになりました。「誰かの何かのせいで今に至っているのではなく、ここにも神の確かな将来と希望のご計画がある。」と信じていました。ヨセフは何をきっかけに、そのような信仰の思いに至ったのでしょうか?
ヨセフは苦しく辛い体験をする度に、自分の心を支配しようとする「あの日さえなければこんな目に遭わないで済んだのに…」「兄さんたちさえいなければこんな苦い思いをせずに済んだのに…」という思いを、力の限り振り払い、「私の人生の主権は神にあり、主が必ず最善をなされる。」という信仰の思いを思い巡らすように、あらゆる瞬間に努めたのだと信じます。誰かや、何かを恨む思いを捨て続け、神の真実さにより頼むを選択をし続けたと信じます。
そして、そのような日々の小さな選択の積み重ねの末に、彼は神のご計画を神の御目の高さから見る目を与えられました。
■A:考えてみよう
主が自分に立ておられる計画がなんであるかを忘れてしまう時、私たちは現状に囚われ、過去や人を恨むでしょう。
思い出しましょう。私たちの人生に立てられている神のご計画は将来と希望に満ち満ちたものです!
人や何かのせいにするのは簡単です(私はこれを毎日、自分自身のたましいに大声で言い聞かせたいです!)。今の現状が思わしくない場合でも、それすら希望に満ちた将来へと続く神のご計画の一部であることをたましいに言い聞かせましょう。信仰のことばを告白をしましょう。
私たちの前には常に、サタンのことばと神のみことばのどちらかの選択が置かれています。それは行動だけでなく、思考や感情の領域においてもそうです。
私たちは、行動において、また心の思いにおいて、その「良いほうを」選ぶ特権があることを感謝します。その選択を自分一人の努力でしなければならないのではありません。聖霊様という最強の助け主がおられることを感謝します。この御方に、より頼まないなどということが、どうしてできるでしょうか!聖霊様に今日も切により頼みましょう!
■P:祈り
愛する父なる神様、私の心と思いが、いつも御前に受け入れられるもの、喜ばれるものでありますように。あなたが妬むほどに慕っておられる御霊が、私たちに与えられていることを感謝します。聖霊様、いつも御父の御心である「良いほう」を選択することができるように助けてください。
偽りを聞き入れることは安易であり、真理を握ることは、時に難しいです。あなたの真実なみことば、真理のみことばを私の首に固く固く結びつけ、この心の板に深く深く刻み続けることができますように。
聖霊様、今日もあなたを歓迎し尊びます。私のすべてをあなた明け渡します。
イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。
【 みちる 】
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