■S:今日の聖書の言葉
創世記5章24節
★エノクは神とともに歩んだ。神が彼を取られたので、彼はいなくなった。
■O:今日のコラム
エノクは終わりの時代を生きる私たちにとって大切な模範です。エノクの生き方を学ぶことは終わりの時をどう生きるかについて良い明察を得ることとなります。
エノクの生きた時代は地上に大きな悪がはびこり、暴虐が満ち、人々はみな神から離れ去り、その心は悪に傾くばかりでした。その様な時代の中でエノクは神と共に歩んだのでした。これは決して簡単なことでは無かったでしょう。
この「神と共に歩む」という言葉は、主との親密さ、愛の関係を表すだけで無く、十字架を背負い、主と共にくびきを負い、主に忠実に従うことも意味しています。エノクという名前が「献身、従順」という意味を持っている様に、彼はその時代において、神と共に歩み、神を愛し、神に従い、神に献身した者だったのです。
イエス様は終わりの時代はノアの日のようだと言われています（マタイ２４：３７、ルカ１７：２６）。ノアが洪水の裁きに対して準備が出来たのはエノクからの信仰を受け継いだからでしょう。
エノクは６５歳の時に転機が訪れました。エノクに息子が与えられた時、彼は主から裁きについての啓示を受けます。その為、生まれた子どもを「メトシェラ」と名付けました。その意味は「彼の死はもたらす」という意味です。神のあわれみによりメトシェラは族長たちの中で最も長生きをしました。しかし、実際にメトシェラが召された時、洪水の裁きがこの地にもたらされることとなったのです。
エノクは裁きを知ってから生き方が変わりました。神を追い求めることに力を注ぎ、神と共に歩むことに残りの人生の全てを捧げるようになったのです。その時代の中で、そういう生き方をするのは決して容易なことでは無かったでしょう。
ヘブル１１章５節にはエノクのその歩みは「神を喜ばせていた」と記されています。「神に満足をもたらした」という意味です。神を喜ばせる者は、自分も神の喜びで満ちて生きるようになるのです。
昨年末からエノクの生き方を黙想する中で、私の生活の中においてよく笑うようになりました。朝起きて無理矢理にでも笑顔をして主に感謝を捧げるのです。心が様々な思い煩いでいっぱいになる時、思いっきり笑顔をして主を褒め称えて言います。
「主よ。私には笑顔の理由があります。イエス様が私を十字架により贖い、その血により罪を赦し、天のいのちの書に私の名を書いて下さったのですから。なんて素晴らしい恵みを私の主は下さったのでしょうか。この偉大な恵みを今日もあらゆる時間に思い出し、主を褒め称え、主に感謝を捧げます。」と告白して笑います。
罪の結果、思いはむなしくなり、心は暗くなります（ローマ１：２１）。またこの世の思い煩いは私たちの心を沈み込ませます（ルカ２１：３４）。終わりの時代は困難な時であり、その時人々は感謝することをしらない者となります（２テモテ３：２）。
しかし、主を喜ぶことは私たちの力であり（ネヘミヤ８：１０別訳）、いつも喜んでいることは主の願いです（１テサロニケ５：１６）。晩年に殉教の道を行く前のパウロはピリピの手紙の中でこう述べています。
「いつも主にあって喜びなさい。もう一度言います。喜びなさい。あなたがたの寛容な心を、すべての人に知らせなさい。主は近いのです。」（ピリピ４：４～５）
「主は近いのです。」という言葉は、聖書研究者によると一つの訳では「マラン・アタ（マラナタ）」という言葉が使われていると言います。主を待ち望む終わりの時代の生き方において、ここでパウロが繰り返して強調したのは主にあって喜ぶことでした。
出産が近づくにつれ陣痛の頻度が激しくなって行くように、終わりの時代に産みの苦しみは頻度を増して行きます。この２０２０年、戦争や観測史上今まで無かったような大きな災害、経済崩壊や暴動やテロなど・・・。そのようなものが増して行くことを見るでしょう。この世の情報に心を置くなら私たちはすぐに恐れ、気落ちしてしまう時代に生きています。
だからエノクの生き方が重要なのです。彼は罪と暴虐が満ちる時代においても、神を喜び、神に喜ばれていました。そして生きたまま天に引き上げられたのです。エノクは終わりの時の「携挙」に関する重要な型なのです。
エノクはアダムから七代目でした（ユダ１４節）。私たちも旧約４千年、新約２千年の時を経て今七千年目に生きる者たち、つまり七代目の者たちなのです。この２０２０年、一日一日をエノクのように主を喜び歩んでまいりましょう。もう間もなくイエス様は私たちを迎えに来られます。
■A:考えてみよう
今日、一日のあらゆる時間に自分に呼びかけ、笑顔をもって主に感謝する時間を持ちましょう。今年の全ての日をそうやって歩んで行くことを目指しましょう。
■P:祈り
イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。
【 しんご 】
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