■S:今日の聖書の言葉
サムエル記第一 2章25-26節

★人がもし、ほかの人に対して罪を犯すと、神がその仲裁をしてくださる。だが、人が主に対して罪を犯したら、だれが、その者のために仲裁に立とうか。」しかし、彼らは父の言うことを聞こうとしなかった。彼らを殺すことが主のみこころであったからである。
一方、少年サムエルはますます成長し、主にも、人にも愛された。

■O:今日のコラム
今日からサムエル記第一の通読がはじまります。特にこのサムエル記第一は、イスラエルが士師の時代から王の時代へと変遷していく様子が書かれています。サムエル、サウル、ダビデなど、みなさんもよく知っている人物が出てきますので、毎日続けて朗読し、みことばを受け取って行きましょう。

さて、今日の箇所は祭司エリの子どもたちのことが書かれています。この子どもたちは人々のいけにえを横取りしたり、会見の天幕の入り口で仕えている女たちと寝たりして、神と人とを怒らせました。
では、この子どもたちは祭司である父から律法の戒めを聞いていなかったのでしょうか。私は聞いていたと思います。しかし、子どもたちは律法に従っていませんでした。

一方、祭司エリに預けられた少年サムエルはどうだったでしょうか。この後の3章で出てきますが、サムエルは権威者にすぐに聞き従う姿勢がありました。その結果、主にも人にも愛されたとあります。

今日の通読箇所を読む時、この子どもたちのコントラストが意図的に書かれているということを受け取りました。その決定的な違いは、家庭での従順の教育にあります。

エリの子どもたち、ホフニとピネハスは父に叱られますが、それに耳を傾けようとはしません。本来なら彼らが祭司職を受け継ぎ、祝福も受け継ぐはずでしたが、彼らはその機会を失ってしまいました。

一方、サムエルは権威者に聞き従う教育がなされていました。サムエルの両親、特に母であるハンナは祈りを通してサムエルを授かりました。そして、主に捧げると約束したとおり、実行しました。また、毎年祭りの時期に上着を作り、サムエルのところに届けていました。

■A:考えてみよう
子どもは親の背中を見て育ちます。親がどんなに立派に振る舞っていても、子どもたちの何気ない行動、言葉の端々から家庭での過ごし方が垣間見えるときがあります。

祭司エリは祭司という務めは立派に果たしていたかもしれません。しかし、親としては少し恥ずかしい結果になっています。一方、サムエルの両親は仕事ではそんなに成功しなかったかもしれませんが、子育てにおいては誇らしい結果を残しています。

私たちは2019年の始まりにあたり、この事をよく考える必要があると思います。
「仕事があるから」「忙しいから」などの理由をつけ、子どもたちに向かい合う時間をないがしろにしていないでしょうか。
また、教会やCSに子どもの信仰を任せっきりにしていないでしょうか。
子どもたちに福音を語るのは親の責任です。
信仰を継承させるのは親の責任です。

家庭でしっかり教育しましょう。
聖書の言う教育は教科学習をさせることではありません。主を恐れることを教えるのが聖書的な教育です。
第一の戒めにはなんと書かれているでしょうか。

「 私がきょう、あなたに命じるこれらのことばを、あなたの心に刻みなさい。 これをあなたの子どもたちによく教え込みなさい。あなたが家にすわっているときも、道を歩くときも、寝るときも、起きるときも、これを唱えなさい。」(申命記6:6-7)

主のみことばを親である私たちがまず心に刻み、それを子どもたちによく教え込むのが親の責任です。家族全員でそのみことばをいつでも口ずさむ生活が幸いな人家庭です。

皆さんの子どもがエリの子どもたち、ホフニとピネハスのようになってほしいでしょうか。それとも、サムエルのようになってほしいでしょうか。それは親にかかっています。

もうすでにお子様が大きくなられている親御さんは、今からでもハンナのように心を注ぎだして子どもたちの信仰のために祈りましょう。そして、機会があるたびに愛と知恵を持って信仰を継承できるよう、日々みことばを蓄え主に願い求めましょう。

今子育て真っ最中の方は、今日からすぐにみことばの教育を始めていきましょう。そのためには親である私たちにみことばが刻まれていく必要があります。毎日一節でも暗証すること。毎日1章でもいいので(理想は10章以上ですが)みことばを朗読し続けること。
子どもはその背中を見ています。親がしているように子どもたちはしていきます。
たとえ、今すぐに子どもたちの中に実りを見ることができなくても、時が来ると必ず実が実ります。主に信頼しましょう。

また、サムエルは「神と人とに愛された」とあります。イエス様もこのように成長したと書かれています。(ルカ2:25)
また、箴言3:4には「神と人との前に好意と聡明を得よ。」とあります。

信仰だけで、人としての行い、つまり人格が整っていないのであれば、それこそがホフニとピネハスのような子どもになってしまいます。ですから、家庭でしっかりと人格教育、マナーを守ること、挨拶すること、礼儀作法などを教えていきましょう。

このどれにも当てはまらないという方は、信仰の弟子に対してこのことを適応してみてください。

そして、これから親になるみなさん。このことから自分の将来の家庭像を描いてみましょう。神を熱烈に愛する伴侶を祈り求めましょう。
こどもをみことばの人として育てていくにはどのようにすればいいかを今から考え始め、真剣に祈っていきましょう。
みことばから理想の家庭を見出しましょう。周りの信仰の先輩が方から聖書的な子育ての成功例・失敗例を聞き、学びましょう。

私たちが家庭で信仰と人格教育をしっかり行うことが、良い地(子どもたちの整えられた人格)の中に種(みことば)を蒔くことであり、それはやがて豊かな実を結びます。

子どもたちの信仰継承の責任は親にかかっています。家族全員が神のみことばを第一とし、神を恐れ敬うということを実行していきましょう。

「わたしは、わたしを尊ぶ者を尊ぶ。わたしをさげすむ者は軽んじられる。」(1サムエル2:30b)

■P:祈り
愛する天のお父さん、このいのちを感謝します。主がわたしを2019年に導き入れてくださり、いのちをこの地上に置いてくださっていることに心から感謝します。
どうか主よ、今、信仰継承について、真剣に考えることができるように私の目を開いてください。子どもたちに何を見させ、何を聞かせているかを悟らせてください。
子どもたちが世の中で成功することも大切です。しかし、信仰がないのであれば、それは虚しいことになってしまいます。
正直なところ、私には大きすぎて、何から始めていったらいいかわかりません。ですからまず、私たちが心にみことばを刻むことから始めさせてください。
すべてのことにときがあります。今からでも遅くないと信じます。子どもたちに福音の種を家庭の中で毎日巻き続けることができるよう、また、礼儀作法などの人格教育をしっかり行い、神と人とに愛される子どもを育てていく知恵と力を与えてください。
神様の願われる子育てを通して神の祝福が私たちの家庭に満ち溢れていきますように。
イエス・キリストのお名前によってお祈りいたします。アーメン。

【しゅん】

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