■S:今日の聖書の言葉
ヨシュア記20章2,3節

★イスラエル人に告げて言え。わたしがモーセを通してあなたがたに告げておいた、のがれの町をあなたがたのために定め、あやまって、知らずに人を殺した殺人者が、そこに逃げ込むことのできるようにしなさい。その町々は、あなたがたが血の復讐をする者からのがれる場所となる。

■O:今日のコラム
民数記35章において初めて出てくるこの「のがれの町」。誤って人を死なせてしまった人が逃げ込み復讐する者から逃れるために設けられました。これは、神様の配慮であり、復讐の連鎖を食い止めるものでした。

神様がこのように「のがれの町」という囲いを設けてくださらなかったら、人の自制だけでは復讐の連鎖を止めることが出来ないということを、表しています。

現代においては、実際に人殺しがされることは旧約の時代ほどは無いかも知れません。しかしながら、私たち人間はなんとも弱く、心の中においての復讐の連鎖がとどまることはありません。悲しいことに、それは教会の中でも繰り広げられているかも知れません。

私たちは自分を傷つけた人、自分の大切なものを奪った人をこの逃れの町へと入らせる必要があります。今を生きる私たちにとって「逃れの町」に相手が入るのを任せとは、相手を神の裁きの御手に委ねることであります。

ローマ書においてはこのように記されています。

「愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。』もしあなたの敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです。」(ローマ12:19,20)

この箇所は心が痛む時に、大きな慰めを与える御言葉であります。けれども、これは単にその人が焼き尽くされることを願うという次元の話ではありません。燃える炭火という神からの懲らしめの痛みを通して、その人が神の御心へと立ち返ることが出来ることを表しています。

そのようなことが、いつ起きるのでしょうか?それは私たちが相手が飢える時に食べ物を与え、渇く時に飲み物を与え、相手に神の慈愛をあらわす時に起こると、この箇所は言っています。

一方で、イエス様は山上の垂訓でこのように語られています。

「だから、祭壇の上に供え物をささげようとしているとき、もし兄弟に恨まれていることをそこで思い出したなら、供え物はそこに、祭壇の前に置いたままにして、出て行って、まずあなたの兄弟と仲直りをしなさい。それから、来て、その供え物をささげなさい。」(マタイ5:23,24)

イエス様はここで、「誰かを恨んでいる」という状態ではなく、「誰かに恨まれている」状態のことを語っておられます。今度は自分が相手を傷つけ、相手が自分を愛することが出来ないような困難さを与えている状態です。言わば、自分が逃れの町にいる状態を表しています。

逃れの町の「のがれ」(ミクラート)の語根である「クラート」は、「発育が妨げられる」「歪められた、変形した」という意味があります。

誰かに負債を負っている状態、誰かに恨まれている状態、逃れの町にいる状態、それはある意味、霊的成長が妨げられている環境にいて、本来のあるべき神の子としての姿が歪められている、制限されている状態を表しています。

確かに、自分勝手で周りの人の心を害する人は、ある意味、成長しておらず、人格が未熟な状態です。もし、みんなが嫌がる状態でも意に介せず、そのままの自分を押し通すなら、その人は一生、人格的成長は出来ないでしょう。それゆえに、イエス様は言われました。

「もし、誰かに恨まれているなら、赦してもらいにいきなさい。勇気をもって謝りにいきなさい。逃れの町、成長が阻まれる環境から抜け出しなさい。」

相手を赦すことは重要ですが、自分自身が赦してもらうことも同じ様に重要であると、イエス様が教えて下さっています。そのどちらも、身の割かれるような痛み、葛藤を覚えることもあるでしょう。主はすべてを知っていてくださいます。私たちの涙を皮袋にたくわえていてくださるお方です。

今日も私たちがともに、主の御前に自分の義を手放し、主の御手に一切を委ねて、御霊の自由を体験することを願い求めます!

■A:考えてみよう
今日、私が赦すべき相手は誰だろう。今日、私が赦してもらわなければならない相手は誰だろう。

■P:祈り
主よ、完全なるあなたの御前で赦しを乞うこと以上に、人から赦しを乞うことは遥かに難しいと、困難を感じます。
私は、主よ、あなたの似姿へと変えられたいと願います。キリストのご人格へと成長したいと願います。そのことを阻んでいる自己中心さがあり、私が誰かに恨まれているなら、そのことを明確に教えて下さい。気づくことも、相手を赦すことも、相手に謝ることも、自分の力では出来ません。御霊の助けを切に求め続けます。それを行う力をどうぞ与えて下さい。

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 みちる 】

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