■S:今日の聖書の言葉
詩篇3篇

★主よ。なんと私の敵がふえてきたことでしょう。私に立ち向かう者が多くいます。
多くの者が私のたましいのことを言っています。 「彼に神の救いはない」と。セラ 
しかし、主よ。あなたは私の回りを囲む盾、私の栄光、そして私のかしらを高く上げてくださる方です。
私は声をあげて、主に呼ばわる。すると、聖なる山から私に答えてくださる。セラ
私は身を横たえて、眠る。私はまた目をさます。主がささえてくださるから。
私を取り囲んでいる幾万の民をも私は恐れない。
主よ。立ち上がってください。私の神。私をお救いください。あなたは私のすべての敵の頬を打ち、悪者の歯を打ち砕いてくださいます。
救いは主にあります。あなたの祝福があなたの民の上にありますように。セラ

■O:今日のコラム
今週の月曜日、2018年5月14日は何があったでしょうか。私たちの用いている太陽暦のカレンダーでイスラエルの建国70周年記念でした(イスラエルの人々にとっては聖書に基づくカレンダーを使っていますので、イヤルの月の5日、4月20日が独立記念日でした)。

この日は同時にイスラエルのテルアビブにあったアメリカ大使館が首都であるエルサレムに移転された記念すべき日でもあります。これは歴史に残る日となることでしょう。アメリカがイスラエルの首都をエルサレムと認めるだけでなく、約束を守り、それを実行に移したからです。

なぜなら、アメリカのレーガン大統領以降、歴代のアメリカ大統領がエルサレムを首都と認め、大使館をエルサレムに移転すると公言しながらもそれを実行に移せませんでした。しかし、今年、ドナルド・トランプ大統領がついにそれを実行に移したのです。

皆さんが今週月曜から目にしている報道では、「ガザ地区で衝突!子どもたちも犠牲に!」などの衝撃的な見出しのニュースだと思います。その事は事実なのですが、あたかもそれがイスラエル全域で起こっているかのような印象を受けます。しかし、これはガザ地区においての限定的なものであります(これ以上、パレスチナの人々にも被害が出ないよう祈ります)。

イスラエルの人からのレポートによると、中心部、エルサレム付近では小さな衝突があるにしても、いつもと変わらず、比較的平和だとの報告がありました。そして、イスラエルの人々は今回のアメリカ大使館の移動を歓迎し、とても喜んでいるとのことです。

イスラエルの人々は平和を求めています。ガザ地区においても、イスラエルの人々は衝突を望んでいません。しかし、パレスチナの一部の過激派が子どもたちや女性を盾にして、その後ろから銃口をイスラエルに向け続け、境界を超えてイスラエルに入ってこようとしているのです。もしイスラエル軍がここで彼らを食い止めなければ、彼らがイスラエルの中に入ってきて、もっと多くの犠牲者が出るでしょう。

現在のイスラエルの人々にとっては平和を求めているにも関わらず、絶えず攻めるものに囲まれているような状況でしょう。まるで今日の詩篇のようです。

「主よ。なんと私の敵がふえてきたことでしょう。私に立ち向かう者が多くいます。」(1節)

イスラエルの歴史は苦難の連続です。ソロモンを代表として、何人かの王によって平和な時代もありましたが、その歴史の多くは不安が続く日々でした。ダビデも息子のアブシャロムに追われ、不安の中この詩篇を書き記しました。この詩篇は第二サムエル記15~17章の時に書かれたとされています。

ダビデの信仰はどこにあったでしょうか。

「しかし、主よ。あなたは私の回りを囲む盾、私の栄光、そして私のかしらを高く上げてくださる方です。」(3節)

ダビデはどんな時にも、ただ主に信頼していました。現実を見て、その先にある神の希望を見ていました。この告白はどのような背景でダビデの口から出たのでしょうか。

第二サムエル記16章7節からはサウル家の一族のシムイという人が出てきて、ひたすらにダビデを呪います。そして、一緒に行動し、石を投げ続けます。ダビデの部下が耐えかねて、「私にシムイの首をはねさせてください!」と願いますが、ダビデはそれを許しませんでした。そして、ダビデは次のように言います。

「ダビデはアビシャイと彼のすべての家来たちに言った。「見よ。私の身から出た私の子さえ、私のいのちをねらっている。今、このベニヤミン人としては、なおさらのことだ。ほうっておきなさい。彼にのろわせなさい。主が彼に命じられたのだから。たぶん、主は私の心をご覧になり、主は、きょうの彼ののろいに代えて、私にしあわせを報いてくださるだろう。」(第2サムエル記16:11~12)

ダビデは自分の苦難の中であっても、敵に復讐すること無く、ただ神に信頼しました。逆にのろいを祝福に変えると預言的に宣言しました。この告白が私たちにも必要です。これこそ、ダビデの信仰です。この宣言にイエス様の姿が見えてこないでしょうか。

イエス様は嵐の中であっても、船の中で枕しておられました。

「すると、激しい突風が起こり、舟は波をかぶって、水でいっぱいになった。 ところがイエスだけは、とものほうで、枕をして眠っておられた。弟子たちはイエスを起こして言った。「先生。私たちがおぼれて死にそうでも、何とも思われないのですか。」(マルコ4:37~38)

ダビデは息子アブシャロムに追われながらも、神に対する揺るがない信頼があったゆえ、この告白をすることができました。

「私は身を横たえて、眠る。私はまた目をさます。主がささえてくださるから。」(5節)

この詩篇3篇は、詩篇ではじめて「セラ」ということばが出てきます。しかも、3回も繰り返し出てきます。セラとは、「休息、安息」を意味する音楽用語として使われます。また、「立ち止まる、一息つく」などの意味もあります。

ダビデは苦難中で、あえて「セラ」し、眠ることを選択しました。神に対する完全な信仰のあらわれです。

みなさんも現在、様々な嵐が目の前にあるかもしれません。しかし、共にこの詩篇3篇を告白しようではありませんか。私たちの主、全地宇宙を創造された万軍の主は全てに勝るお方であります。この方が私たちの神です。

また、イスラエルの民がこの詩篇を告白する中でイェシュア・ハ・マシアフ(イエス・キリスト)が直接イスラエルの民に現れてくださり、「本当の安息はわたし(イエス様)にある」と語ってくださいますように。

■A:考えてみよう
苦難中でダビデは何に自分の信仰を置きましたか?あなたは苦しみの中、試練の中、何に頼っていますか?あなたの目の前にある嵐と神様、あなたはどちらに自分の心を置いていますか?

ただ神を信頼しましょう。現実を見つつも、その先にある神の希望を見続けましょう。

「信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。」(ヘブル12:2a)

そして、この詩篇3篇を声に出して朗読し、ひれ伏し、自分の中心に居座っている自分自身、問題、またあらゆる神からでない教えを捨て去り、心の王座に今一度イエス様をお迎えしましょう。

このお方こそ王の王、主の主、神の神なるお方です。

■P:祈り
天のお父さん、今日も私にみことばが与えられてることを感謝します。ダビデがアブシャロムに追われていたときであっても、神への完全な信仰を失わなかったように、また、イエス様が天の父に信頼し、死にまで従ったように、あなたのみことばに従うことができるように助けてください。
みことばを知っていても、御霊の注ぎがなければみことばを実行することができません。ペンテコステのこのシーズン、私に今まで体験したことのないほどの御霊の大雨を注いでください。御霊の力で、みことばに従えるように変えられたいです。そして、私の中から不安を取り除いてくださいますように。

「何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。 そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。」(ピリピ4:6~7)

このみことばの通り、私に神からの平安をください。そして、夜も不安に悩まされること無く、ぐっすりと眠れるように助けてください。
また、同時にイスラエルを覚えて祈ります。

「主がイスラエル(あなた)を祝福し、イスラエル(あなた)を守られますように。主が御顔をイスラエル(あなた)に照らし、イスラエル(あなた)を恵まれますように。 主が御顔をイスラエル(あなた)に向け、イスラエル(あなた)に平安を与えられますように。」(民数記6:24~26)

大きな歴史の転換期であるこのシーズン、イスラエルの人々の心、また私たちの心を主が守ってくださいますように。

まことのシャローム(平安)なる主、イエス・キリストのお名前によってお祈りいたします。アーメン。

【 しゅん 】

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