■S:今日の聖書の言葉
民数記32章24節

★あなたの子どもたちのために町々を建て、その羊のために囲い場を作りなさい。あなたがたの口から出たことは実行しなければならない。

■O:今日のコラム
聖書の最後の方に付いている「12部族に分割されたカナン」という地図を見ると、ヨルダン川の東側に3つの部族(2部族半)があるのが分かります。

それは、ベン族とガド族、そしてマナセの半部族です。なぜこの2部族半がヨルダン川の向こう側ではなく、ヨルダン川の手前を所有地としたのか、その理由と経緯をこの章から知ることが出来ます。

彼らは、「もし、私たちの願いがかないますなら、どうかこの地をあなたのしもべどもに所有地として与えてください。私たちにヨルダンを渡らせないでください。」(5節)とモーセに申し出ました。ヨルダン川を渡らないでその手前の領地を得ようとするなんて、神様の約束に反しているのではないか…と思います。案の定、これを聞いたモーセは、すかさず怒ります(6~15節)。

しかし、このあと、モーセは彼らの申し出をよく聞くことで、その申し出を受け入れたのです。

ガド族とルベン族の申し出とは、「家畜と子どもたちはこの地に残るが、自分たちは武装してイスラエルの先頭に立って戦い、イスラエルの他の民が約束の地でおのおの相続地を受け継ぐまで、自分たちの家に帰らない」という条件付きでした。モーセは彼らの申し出を受け入れ、ガド族、ルベン族、そしてマナセの半部族とにヨルダン川の東側の領土を与えることに決めます。

そこでモーセが彼らに言った言葉が、今日の御言葉です。

「…あなたの口から出たことは実行しなければならない。」(24節)

彼らの申し出が100%主の目に正しかったがどうかはっきりとはわかりません。そこは明確にせずとも、今日はモーセのこの言葉に着目していきたいと思います。

クリスチャンは、真理を愛すること、約束を果たすこと、言った言葉に責任を持つこと、語ったことを実行することを学ばなくてはなりません。なぜなら、これは神様のご性質だからです。

神様は真理であり、語られた御言葉を必ず成就される、誠実で真実なお方です。神様がご自身の語られたことを必ず守られるように、私たちもそのようでありたいと願います。

それでは、ベン族とガド族、そしてマナセの半部族は、モーセに宣言した言葉、彼らの口で語った言葉を成し遂げることができたのでしょうか。ヨシュア記22章1~6節を見てみましょう。

「そのとき、ヨシュアはルベン人、ガド人、およびマナセの半部族を呼び寄せて、彼らに言った。『あなたがたは、主のしもべモーセがあなたがたに命じたことを、ことごとく守り、また私があなたがたに命じたすべてのことについても、私の声に聞き従った。
今日まで、この長い間、あなたがたの同胞を捨てず、あなたがたの神、主の戒め、命令を守ってきた。今すでに、あなたがたの神、主は、あなたがたの同胞に約束したように、彼らに安住を許された。今、主のしもべモーセがあなたがたに与えたヨルダン川の向こう側の所有地、あなたがたの天幕に引き返して行きなさい。
ただ主のしもべモーセが、あなたがたに命じた命令と律法をよく守り行ない、あなたがたの神、主を愛し、そのすべての道に歩み、その命令を守って、主にすがり、心を尽くし、精神を尽くして、主に仕えなさい。』ヨシュアは彼らを祝福して去らせたので、彼らは自分たちの天幕に行った。」

主が全ての敵をイスラエルの手に渡され、イスラエルの民が約束の地を占領し、おのおの相続地を受け継いだ時に、ヨシュアがルベン族とガド族、マナセの半部族を呼び寄せ、彼らを祝福します。なぜなら彼らは口で宣言した通り、約束の地に入って、最後まで勇敢に戦い抜き、所有地を得ていったからです。

ルベン族とガド族、マナセの半部族は、誠実に約束を果たしたのでした。それゆえ、モーセが約束した通り、彼らは所有地を得、数えきれない分捕り物を持って、自分たちの天幕、ヨルダン川の東側の地へと帰っていったのです。

「…ヨシュアは彼らを天幕に送り返すとき、彼らを祝福して、次のように彼らに言った。『あなたがたは多くの財宝と、おびただしい数の家畜と、銀、金、青銅、鉄、および多くの衣服とを持って天幕に帰りなさい。敵からの分捕り物はあなたがたの同胞と分け合いなさい。』」(ヨシュア22:7a~8)

実際、口で言うことは簡単であっても、行うことは難しく、本当に多くの戦い、苦しみ、葛藤を覚えます。しかし、そうであったとしても、あきらめずに行い続けましょう。出来ない自分の弱さを認め、絶えず主の前に悔い改め、また再び立ち上がり、失敗しても何度でもやり直し、行い続けるなら、必ず報いがあるのです。

「信仰の戦いを勇敢に戦い、永遠のいのちを獲得しなさい。あなたはこのことに召され、また、多くの証人たちの前でりっぱな告白をしました。」(第1テモテ6:12)

私たちは、自分の口で言った言葉、約束を守ることによって、神の性質と品性が私たちの内に生きていることを証明することができます。私たちの行い、歩みの全てが神様ご自身を現していくものでありますように。

■A:考えてみよう
・神様の前に決心したこと、自分の心に誓った言葉、夫、妻、子ども、牧師、リーダーにした約束があるでしょうか。たとえ小さなことであっても誠実に行い続けましょう。昨日できなかったなら、今日行いましょう。

・礼拝の中で神様から語られ、決心したことを実行することができますように。聖霊様の力を求めて祈りましょう。

■P:祈り

イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。

【 ひさえ 】

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