■S:今日の聖書の言葉
創世記49章28節(創世記50章)
★これらすべてはイスラエルの部族で、 十二であった。 これは彼らの父が彼らに語ったことである。 彼は彼らを祝福したとき、 おのおのにふさわしい祝福を与えたのであった。

■O:今日のコラム
創造、堕落、洪水、アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフと続いてきた50章の創世記の最後は、ヤコブが子どもたちを祝福し、ヤコブの死、そして50章のヨセフの死で終わります。
2018年の初めから読み進めてきた創世記も今日が最後です。毎日聖書が読めなかったという人も、今日からまた読み進めることができますように。

今日は49章に注目して見たいと思いますが、そこにはヤコブが自分の子どもたちに対して語る最後のメッセージが書かれています。今でこそヤコブから出た子どもたちがイスラエル十二部族となり、おびただしい数になっていったことを知ることができますが、この時、ヤコブが147歳の時に子どもたちはまだそこまで増え広がってはいませんでした。
親が最後に子どもに語るメッセージなので、祝福に満ちたものであるかと思いきや、その内容は全てが祝福に満ちているわけではありません。ヤコブの子らは失敗もし、また罪も犯してきました。父が最後に子どもたちにメッセージを残すときには、そのような事を隠してしまいたいと思うかもしれません。
しかし、ヤコブは父としての私心を挟むこと無く、悪いことは悪いとして語ります。

その中でも長子ルベンは特徴的です。

「ルベンよ。 あなたはわが長子。わが力、 わが力の初めの実。すぐれた威厳とすぐれた力のある者。だが、 水のように奔放なので、もはや、 あなたは他をしのぐことがない。あなたは父の床に上り、そのとき、あなたは汚したのだ。−−彼は私の寝床に上った−− 」(創世記49:3-4)

このみことばの前半では、息子ルベンに対する父の愛と期待を見ることができます。しかし、「だが…」とつづくみことばには後悔と失望のようなものを見ることができます。「水のように奔放な」とは、情欲に制御されて抑制が効かない状態を指します。
ルベンは姦淫の罪を犯し、長子の権利を失います。父であれば、このような息子の不祥事を黙っていてやりたいと思うのものですが、ヤコブは神を恐れていたので罪は罪としてはっきりと自分の息子の罪を指摘します。

このルベンからはイスラエルの指導者はひとりも現れません。それどころか、モーセの時代、ルベンの子孫であるエリアブの子ダタンとアビラム、 およびペレテの子オンと共謀して、コラと共にモーセに反逆し、生きたまま地の底に飲み込まれてしまいます。(民数記16:1, 31-33)

ひとりの人が犯した罪が悔い改められること無くそのままにされるなら、子孫三、四代にまでその咎が及びます。
「それらを拝んではならない。 それらに仕えてはならない。 あなたの神、 【主】であるわたしは、 ねたむ神、 わたしを憎む者には、 父の咎を子に報い、 三代、 四代にまで及ぼし、」(出エジプト記20:5)

親族一同生きたまま地に飲み込まれてしまうという恐ろしい事件の根源は、ひとりの人の姦淫に始まったことかもしれません。その姦淫はまず、ルベンの心のなかで始まっていたことです。

私たちの心の中に入ってくるものではなく、私たちの心から出てくるものが汚します。
「しかし、 口から出るものは、 心から出て来ます。 それは人を汚します。悪い考え、 殺人、 姦淫、 不品行、 盗み、 偽証、 ののしりは心から出て来るからです。」(マタイ15:18-19)

良いことも悪いこともまずは私たちの心の中から始まります。良いこととは人の基準ではなく、神様がみことばを通して語って下さる神が喜ばれることで、悪いこととは神様が悲しまれることです。

心の中は他の人は決して見ることはできません。だから何を考えようと自由です。しかし、神の子として生きていくなら、この自由の分野をみことばに従わせなければなりません。
神様がカインに語られたことばから学ぶ必要があります。

「あなたが正しく行ったのであれば、 受け入れられる。 ただし、 あなたが正しく行っていないのなら、 罪は戸口で待ち伏せして、 あなたを恋い慕っている。 だが、 あなたは、 それを治めるべきである。 」(創世記4:7)

罪は私たちの力では到底打ち勝つことはできません。しかし、神様は御子イエス様を送ってくださり、この御方の十字架の死と葬りと復活によって、私たちに「イエスの御名」という最高の権威を与えてくださいました。その御名の権威で心のなかにある悪を断ち切って行きましょう。

■A:考えてみよう
心のなかにある小さな罪はなんだろうか。大きな罪はわかりやすいでしょう。しかし、大きくても小さくても、主の御前に罪は罪です。神は聖なるお方です。この御方の内には罪が全くありません。
私たちがキリストの花嫁としてこの御方とひとつになるのであれば、私たちはどれほど聖くなければならないのでしょうか。
罪を持ったまま生まれ、永遠の死に定められている私たちを一方的な恵みによって救って下さったイエス様の血潮は、罪に定めるすべてのことから私を弁護し、私に対するサタンの訴えを無効化し、今まで一度も罪を犯さなかったかのように私を義と認めてくださいます。
この御方の血潮に頼らなければ、私たちはルベンのようになってしまい、子孫に咎が受け継がれてしまいます。
今日、悔い改めるべきことは何でしょうか。これは自分だけでなく、子孫にまで及ぶ重大なことです。
みことばが全ての基準です。このみことばによって今日も裁かれましょう。それが私たちに与えられている神の約束の完成への道です。

■P:祈り
愛する天のお父さん、私をあきらめること無く、呼び続けて下さるあなたの愛と情熱に心から感謝します。聖なる、聖なる、聖なるあなたの花嫁となるために、今日、私が悔い改めるべきことを教えてください。混沌とし、暗闇が満ちる私の心に「光があれ!」と宣言し、まことのいのちの光を輝かせてください。
あなたのみことばは私の足の灯火、私の道の光です。放っておくなら私の心はどんどん堕落していってしまいます。イエス様を信じ、口で告白して神の子どもとされた私たちが、成長し、成熟し、キリストの花嫁となるために、今日もみことばを与えてください。
今日悔い改めるべきことを悔い改め、私の子孫が決してひとりも地の深いところに行くことがないようにさせてください。
私を愛し、いのちの代価である血潮で私を贖って下さったただひとりの救い主、イエス・キリストのお名前によってお祈りいたします。アーメン。

【しゅん】

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