■S:今日の聖書の言葉
創世記38章29節
★しかし、その子が手を引っ込めたとき、もうひとりの兄弟のほうが出て来た。それで彼女は、「あなたは何であなたのために割りこむのです」と言った。それでその名はペレツと呼ばれた。
■O:今日のコラム
創世記37章の中でユダは自分の弟ヨセフに対して悪を企み、無慈悲にも彼をエジプトに売りました。その自分勝手で、あわれみの心の無いユダが試練を経験し、とりなす者へと造り変えられていく歩みが38章には記されています。
弟を売った後ユダは他の兄弟からも離れてヒラという地で生活をするようになりました。彼はその地で三人の息子をもうけます。その息子たちはユダの自己中心的な性格を反映して育ち、上の二人の息子エルとオナンは神の怒りを受けて死にました。
ユダは彼らが死んだ理由を、彼らがめとった妻タマルのせいと思ったのでしょう。二人の息子が死んだ後、ユダはタマルを自分の家庭から遠ざけました。
かなりの日が経ち、タマルは自分が顧みられないことを悟り、策略をめぐらしユダと性的な関係を持ちます。当時、嫁いだ妻がその家に子どもを残すことは当然の義務でしたのでこれは罪ではなく、タマルが知恵を用いた賢明な行動でした。
その結果、タマルはユダによって双子をもうけ、ペレツとゼラフという息子が生まれました。ユダ、タマル、ペレツ(パレス)はマタイの福音書1章にも登場していますが、その子孫から後にダビデと数々の王たちが誕生し、そして私たちの王の王であられるイエス様がこの家系の元に誕生されました。
このペレツとは「割り込む」または「破れ口」という様な意味があります。その後に真っ赤な糸をつけた「輝く」という意味の弟ゼラフが生まれます。これは預言的な姿です。神の長子であられる主イエスが、天の父と私たちの間に割り込み、十字架を通して罪による全ての破れ口を修復してくださいました。その十字架によって罪赦され、私たちは主イエスの真っ赤な血潮を受けた輝く神の子として新たに生まれることが出来るのです。
ユダはタマルによる息子たちの出産を通して、自分自身が破れ口に立つ者となり、後にヨセフの前に立った時に、末の弟ベニヤミンをかばい、自分を差し出し、破れ口に立ってとりなす者にまで成長しました。
主イエスに属する私たちも信仰においてはユダから流れてくる王の家系に組み込まれており、破れ口に立つという重要な使命を受けています。すなわちそれが王であり祭司のつとめです。
今日一日もとりなしをもって神の和解を運ぶ者として歩みましょう。
■A:考えてみよう
家庭、学校、職場、乗る電車や車を運転する道など、自分が実際に関わる領域に神の平安を宣言してとりなし祈りましょう。
■P:祈り
イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。
【 しんご 】
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