■S:今日の聖書の言葉
出エジプト記19章4、5節(同20章)
★ (主は仰せられた)「あなたがたは、わたしがエジプトにしたこと、また、あなたがたを鷲の翼に載せ、わたしのもとに連れて来たことを見た。今、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るなら、あなたがたはすべての国々の中にあって、わたしの宝となる。全世界はわたしのものであるから。」
■O:今日のコラム
この箇所は、十戒として知られている神の戒めをイスラエルに与えるために、主がシナイ山の上からモーセを呼び、語られた言葉です。
この後に、20章において、主は十の戒めを語られます。十の戒めを見てみましょう。
1.わたしの他に神があってはならない。2.偶像を造ってはならない。3.主の御名をみだりに唱えてはならない。4.安息日を覚えよ。5.あなたの父と母を敬え。6.殺してはならない。7.姦淫してはならない。8.盗んではならない。9.隣人に偽証してはならない。10.隣人のものを欲しがってはならない。
前半の5つの戒めは神に対しての戒めであり、後半五つは隣人に対する戒めです。
前半の神に対する戒めは、後に、イエス様が大切な第一の戒めとして語られた「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ」(マタイによる福音書22章37節)で、後半の戒めは第二の戒めとしてイエス様が語られた「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(マタイによる福音書22章39節)という戒めの雛形ではないかと思います。
神の宝となるために、契約として、主はこの戒めをイスラエルの民に語られました。
けれども、ここで注目したいのは、主は、まず、御自身がイスラエルの民に施された恵み、そして神とイスラエルとの愛の軌道について、念を押すかのように確認されたことです。
主は上記の様に語り、まず、神ご自身がエジプトから、いかにしてイスラエルの民を救い出したか、また神が『鷲の翼に載せ』るようにイスラエルの民をいかに慈しんで、導いてきてくださったかを、思い起こさせました。
歴代誌 第二 20章21節では、アモン人、モアブ人が攻めてきた時に、ヨシャパテ王は賛美する者たちを武装した者の前に立たせました。賛美する者たちは戦いの最前線に立ち、「主に感謝せよ。その恵みはとこしえまで。」と歌いました。
大切な戒めを語る前に、主がまずされたことは「主の恵みを思い起こさせる」ことでした。戦いの最前線において、高らかに歌われるべき歌は、主の恵みと、主への感謝でした。
何故それが大事なのでしょう。私たちが主の恵みを知る時に、私たちはますます主を愛することに拍車がかかります。神の恵みを知る時に、より豊かに隣人を愛し、その恵みを流し出すことが出来ます。
■A:考えてみよう
私たちは日々の歩みの中で、主がなされる恵みにあまりにも鈍感です。
疲れている時に電車で目の前の席が空き、座れた。主の好意です。何か欲しいと思っていた物を、ある人が突然くれた。主の好意です。熱が出て、限りなくウイルス性の病気っぽかったのに、次の日、元気になった。主の恵みです。
私たちの日々の歩みに偶然はなく、すべて主の御手から施されている恵みです。私たちは主の好意と恵みに取り囲まれて毎日過ごしています。
主の御前に出る時に、何よりもまず主の恵みを思い起こして、感謝を捧げていきましょう。そして、その感謝を是非高らかに歌いましょう!
■P:祈り
イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。
【 みちる 】
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